厚真川(あづまがわ)と安平川(あびらがわ)は、2018年9月6日に発生した「平成30年北海道胆振東部地震」で被害のあった厚真町、安平町を流れる川です。一帯では地震後、断水や停電が続いたものの、現在はすべて復旧し、商業施設も営業を再開しています。被災地への義援金などはもちろんですが、観光客の皆さんに足を運んでいただくことも震災復興応援となります。ぜひ、厚真川・安平川流域を旅してみませんか!
※一部に通行止め区間がある場合があります。最新の情報は各自治体などにお問い合わせください。
目次
1 厚真川・安平川とは?
2 厚真川・安平川の現状は?
3 厚真川を旅しよう!
3-1厚真川ってどんな川?
3-2厚真川流域の見どころをチェック!
4 安平川を旅しよう!
4-1安平川ってどんな川?
4-2安平川流域の見どころをチェック!
厚真川・安平川とは?
厚真川、安平川は北海道の南部、胆振地方を流れる二級河川です。
厚真川が流れる厚真町は、海と山に囲まれ、自然に触れられる最高のロケーションでありながら、交通アクセスに恵まれ、札幌・千歳・苫小牧からも日帰り往復が可能。
安平川が流れる安平町は国産チーズ発祥の地で全国的にも酪農の草分けとして知られ、近年は軽種馬の産地としても知られた「早来町」と、かつて北海道の鉄道の要衝とされた「追分駅」を中心とする「追分町」が合併して誕生したマチです。厚真川、安平川とも一帯の農業用水などに利用され、地域の産業と潤いのある暮らしを支えています。
厚真川・安平川の現状は?
地震直後に発生した停電、断水などはすべて復旧しています。
天候等による最新の安全情報は下記ホームページよりご確認ください。
厚真川を旅しよう!
厚真川ってどんな川?
厚真川は厚真町北部の丘陵地帯を源として、同町の浜厚真地区で太平洋に注ぎます。河口付近にある浜厚真海岸は北海道有数のサーフスポットとして知られ、道内各地からサーフィンやボディボードファンが集まります。川名の由来は、一説によると、アイヌ語のアトマプに由来し、「楡・ある・処」の意 と言われています(厚真川水系河川整備基本方針より)。現在、町の名前は「あつま町」ですが、川の名前は「あづま川」となっています。
厚真川流域の見どころをチェック!
一見の価値ある感動的な夕暮れ!
【厚真川河口〜浜厚真海浜公園】
サーフィンスポットとして人気の浜厚真海浜公園から数十メートル西側にある厚真川河口では、海に沈む感動的な夕暮れを見ることができ、写真右手に見える苫東厚真発電所のシルエットも良い雰囲気を出しています。運が良ければ川を渡るエゾシカなど、野生動物の貴重なシーンを見られることも!
厚真川の恵みで育った、
世界にひとつの北国のベリー!
【ハスカップ】
厚真川の流域は道内でも有数のハスカップの産地。その栽培面積は22ヘクタールと日本一の規模を誇ります。世界中で、ここ厚真町だけで栽培されている「あつまみらい」と「ゆうしげ」という品種があり、「小さくて酸っぱい」というイメージを覆す、しっかりとした甘みが特徴。町内ではジャムやゼリーなど、さまざまな加工品が販売されています。
詳しくはこちら
⇒厚真町観光協会 加工品ページ(外部サイト)
川の名前を冠した地元の銘酒。
米どころ厚真町産の酒米を100%使用!
【あつま川】
「あつま川」は、米どころ厚真町で栽培された酒米「彗星(すいせい)」を100%使用し、空知管内新十津川町の金滴酒造にて醸造。北海道産の米こうじと水以外は一切加えていないふるさとの銘酒です。厚真町内でしか販売されていない、希少な地酒です!
詳しくはこちら
⇒JAとまこまい広域 農産品紹介 加工品ページ(外部サイト)
道外からのボランティア、支援スタッフにも大人気!
食べごたえのあるジューシーな美味しさが魅力。
【あづまジンギスカン(市原精肉店)】
厳選した羊肉を一定期間熟成させ、食べごたえのある約1センチの厚さにスライスした味付きジンギスカン。自家製のタレは、北海道産の自然素材に生姜を加え、加熱処理をしていないので日持ちしないものの、たれの主原料であるリンゴやタマネギなどの素材の酵素が生きていて肉を柔らかくする働きがあると言います。
販売しているあづまジンギスカン本舗(市原精肉店)の方によると、被災地を応援しようという観光客が多く訪れ、例年以上の忙しさだとか。復興支援で訪れた道外のボランティアや支援スタッフにも大人気だったそう!
詳しくはこちら
⇒あづまジンギスカン本舗(市原精肉店)(外部サイト)
厚真町産放牧豚を使ったこだわりの豚丼など
地元産グルメを堪能するなら!
【レストランこぶし(こぶしの湯 あつま内)】
こぶしの湯あつま内にある「レストランこぶし」は、厚真町で人気のグルメスポット。地震のあと、停電、断水などの被害を受けましたが2018年9月27日から営業を再開しています。
店内は広くグループでの食事にもぴったり。町の名物となっている町内産の放牧豚を使った豚丼やあづまジンギスカンなど、メニューも充実です!
(こぶしの湯あづまの温浴及び宿泊施設は2018年11月より営業再開)
北海道勇払郡厚真町本郷229-1
TEL 0145-26-7126
⇒こぶしの湯あつま(外部サイト)
厚真川の恵みで育まれた大豆から
美味しい豆腐が出来ました!
【厚真町まちなか交流館「しゃべーる」】
北海道内でも有数の大豆の産地である厚真町。厚真川の恵みを受けて育ったその大豆を粉末状にすることで、「おから」の出ない新感覚の豆腐「大豆まるごと豆腐 雪ほたる」が誕生しました。「雪ほたる」は第3回全国豆腐品評会in北海道エリア予選会の充填(じゅうてん)豆腐の部で金賞を受賞。
販売している「まちなか交流館・しゃべーる」の方に聞くところ、被災地を応援しようと購入していく人も多いそう。館内では豆腐製造の様子も見学できます。
地元の名産品を使用したハスカップソフトクリーム、みそソフトクリームも販売しています。
北海道勇払郡厚真町京町12
TEL 0145-29-7022
⇒厚真町まちなか「交流館しゃべーる」(外部サイト)
エイリアンが待っている!?
厚真観光のおすすめ休憩スポット。
【浜厚真野原(やげん)公園】
浜厚真野原公園は、国道235号線沿いに位置するスポーツ公園。天然芝フィールド3面を有する道内有数の本格的なサッカー場を完備しています。グランド横には広い駐車場とトイレがあり、厚真観光の途中で立ち寄りたい休憩スポットに。
駐車場の横にある売店「めぐみ水産」では、その日に水揚げされたばかりの鵡川産ししゃもやししゃも料理を提供しています。店主のアイデアから生まれたという「えいリアン(エイの干物)」はSNSウケすること間違い無し!
北海道勇払郡厚真町浜厚真300-8
⇒厚真町観光協会 浜厚真野原公園ページ(外部サイト)
⇒株式会社めぐみ水産(外部サイト)
安平川を旅しよう!
安平川ってどんな川?
安平川は、北海道由仁町と安平町の境にあるシアビラヌプリを源流とし、安平町の市街地や水田などの農地を流れ、苫小牧市東部で太平洋に注ぎます。河川名の由来は、一説によると、アイヌ語のアラ・ピラ・ペッ(片・崖・川) の意と言われています。(安平川水系河川整備計画より)
安平川流域の見どころをチェック!
線路を渡れば安平川はすぐそこ!
競走馬グッズもいろいろ揃います。
【安平町物産館】
早来駅に隣接する安平町物産館。渡線橋を越えるとすぐそこで安平川の清流が望めます。館内では地元産菜の花を使ったコスメや早来名物のチーズを販売するほか、競馬関連グッズやお土産品が多数ラインアップ。カフェスタンドも併設されていて、心も体も温まる挽きたてのコーヒーが味わえます。
物産館スタッフのお話では、安平町で栽培されている菜の花を使ったコスメや菜の花オイルも隠れた人気商品だそう。
「安平町特別栄誉賞」を受賞した七冠馬ディープインパクト、ジェンティルドンナの特別レイも展示されています。
北海道勇払郡安平町早来大町199-1
TEL 0145-22-2992
⇒あびら観光協会 安平町物産館ページ(外部サイト)
あの大スターも愛した安平町の特産品。
直営店では人気メニューの提供も再開!
【はやきたナチュラルチーズ】
国内最初のチーズ専門工場ができた安平町。有限会社プロセスグループ夢民舎がつくるカマンベールやモッツァレラなどのナチュラルチーズは町を代表する特産物のひとつとして人気を集めています。
直営店の「レストランみやもと」の店主・宮本富子さんによると、震災後、断水などの影響で中断していたチーズ製造は、2018年9月18日から再開しているものの、全国から注文が殺到しており、現在は品薄状態。ラインアップが充実するのは2018年11月頃の見込みだそう。
レストランの営業は、一部のメニューに限定して2018年9月15日から再開。現在は「モッツァレラハンバーグ&カマンベールコロッケ」「カチョカバロと野菜のハンバーグ」など人気メニューの提供も再開しています。
同社のチーズはかつて映画の撮影で北海道を訪れた映画スター・高倉健さんが愛したことでも知られ、「レストランみやもと」には高倉健さんとの交流を紹介する写真や手紙が展示されています。
レストランみやもと
北海道勇払郡安平町早来栄町86-3
TEL 0145-22-2131
有限会社 プロセスグループ夢民舎
北海道勇払郡安平町早来大町141-9
TEL 0145-26-2355
詳しくはこちら
⇒はやきた夢民舎(外部サイト)
安平町でも発見!
ふるさとの川を冠した銘酒
【あびら川】
安平町産酒米「彗星」で造った日本酒「純米大吟醸 あびら川」。口に入れた瞬間の濃厚な味わいと、フルーティーな香りが特長です。醸造は二世古酒造(後志管内倶知安町)。厚真町の地酒「あつま川」と飲み比べるのも楽しいかも!
詳しくはこちら
⇒あびら観光協会 安平町物産館ページ(外部サイト)
雪だるま型のポストと
真っ赤な「歌う雪だるま」がお出迎え!?
【早来雪だるま郵便局】
「発砲スチロール詰め雪ダルマ」を全国各地に送り届けていることでも知られる安平町早来地区の「早来雪だるま郵便局」。郵便局の前には雪だるま型のポストが設置され、建物の上にも雪だるまのオブジェが。さらに郵便局の裏には真っ赤な雪だるまのモニュメントが置かれていて、台座のボタンを押すと雪だるまが歌い出すという驚きの仕掛けも用意されています。
ちなみに、雪を送るというアイデアを思いついたのは当時、郵便局長を努めていた真保生紀さん。真保さんの自宅は郵便局のすぐ隣りにあり、屋根の上には雪だるまのオブジェが鎮座!観光客の注目を集めています。
北海道勇払郡安平町早来大町148-4
TEL 0145-22-2455
⇒あびら観光協会 早来雪だるま郵便局ページ(外部サイト)
教えてくれたのは鶴!?
美しい紅葉も人気の名湯
【鶴の湯温泉】
病を患った鶴が冷泉につかり、病を治して飛び立ったという逸話から、病気に効果がある霊泉として親しまれるようになったという「鶴の湯温泉」。
スタッフの方によると、同施設は震災から数日で営業再開し、被災者への無料開放を行ったのだそう。北海道では二番目に古い温泉地として知られ、敷地内の庭園では美しい紅葉も見られます。あいにく現在は鶴の飛来は無いとのことですが、庭園のあちこちで鶴のオブジェがお出迎え。
池一面に広がる蓮の花の見頃は毎年8月中旬ごろです。
北海道勇払郡安平町早来北町5番地
TEL 0145-26-2211
⇒ふる里の名湯 鶴の湯温泉(外部サイト)
鉄道マニアは必見!
北海道の鉄道の歴史に触れてみよう。
【追分駅】
追分駅はかつて石炭貨物列車(SL)が数多く往来する北海道鉄道の要衝として栄えました。ディーゼル車の普及に伴い、しだいにその姿を消していき、昭和50年12月24日、日本で最後のSLが追分を走り去りました。駅舎の前には当時を偲ぶ、鉄輪のオブジェが飾られています。
北海道勇払郡安平町追分中央1
TEL 0145-25-2611