2022.04.14公開

[かわたびほっかいどう大賞受賞レポート]
優秀賞/うまたび × かわたび
道東ホースタウンプロジェクト・北海道標茶町・釧路開発建設部

今年3月7日に発表された「かわたびほっかいどう大賞」。かわたびほっかいどうへの積極的な関わりや情報発信へのモチベーションアップを目的とし、エントリーされた13の取り組みの中から大賞と優秀賞(2組)が選出されました。

この記事では、優秀賞を受賞した道東ホースタウンプロジェクトと北海道標茶町、釧路開発建設部の「うまたび×かわたび」について、担当者の声を交えてレポートします。

自然あふれる釧路川のほとりを、馬の背に揺られながら散策する。そんな、道東の魅力を最大限に活用した「うまたび」の実現を目指しているのが、道東ホースタウンプロジェクトと北海道標茶町、釧路開発建設部です。昨年秋、乗馬とサイクリング、カヌーを組み合わせたテストツアーを実施し、報告会ではその模様を写真や動画で紹介しました。

「標茶町は乗馬文化が息づくまち」と話すのは同プロジェクトの総合プランナー・岡本昌さん。標茶町は軍馬の生産から続く乗用馬生産の地として知られ、厩舎のあるホテルや魅力的なホーストレッキングコースを有するまち。さらに北海道ならではの手つかずの美しい自然、釧路湿原や塘路湖などの景勝地が点在し、このような資源を活かして移動手段そのものをアクティビティとする新しい広域観光プログラムを作りたいと考えたことが、「うまたび」考案のきっかけだと話します。

「釧路川全体を使い、しかも馬を使ったメニューというのが新鮮。かわたびほっかいどうの趣旨にも合致していることから、釧路開発建設部としてもぜひ支援していきたいと考えました」。

そう話すのは釧路開発建設部の濱中さん。テストツアーでは自転車とカヌーを開発建設部が用意し、職員がカヌーの操船にも携わりました。

来年にはツアー商品として一般の旅行者への販売を目指している「うまたび」ですが、「馬というコンテンツが主役になることから、解決しなければならない課題もある」と岡本さんと話します。
「馬はとても神経質な生き物で、初めての道では臆病になり、コントロールが難しくなる。そのため、何度か現地で実際に乗って安全な場所だと言うことを認識させなければなりません」
今後もモニターツアーなどを実施しながら、商品化を目指してより良いものを作りあげていきたいとのこと。

また岡本さんは「テストツアーの際、釧路開発建設部の職員さんが、カヌーで下りながら釧路川の歴史や保全の取り組みについて説明してくださり、その内容がとても興味深かった」と説明。
「せっかく釧路川をまるまる体験するツアーなので、参加者の方にはそういったことを学んで帰ってほしいという思いがあります」

かわたびほっかいどう大賞の優秀賞を受賞したことについては「取り組みとして評価されたということは素直にありがたい。将来の観光プログラム化に向けて自信にもなりました」とコメント。

終始おだやかな表情でインタビューを受けていただいた岡本さんでしたが、このときは、今後に向けての熱い思いが伝わってくる力強い表情に変わりました。

一方、釧路開発建設部の金谷さんは「今回の企画は、釧路川でしかできないプログラム。河川管理者としても今後の河川空間の有効利用に大きくつながる一歩だと思う」とコメントしました。

審査員からも「夢のある話でワクワク感が伝わり、馬に乗りたくなった」と評価されたこの取り組み。ツアー化された際はぜひ皆さんも、標茶町で「うまたび」体験してみてください。

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