国土交通省では、全国一級水系(109水系)における水質調査結果について、昭和62年から生物化学的酸素要求量(BOD)を指標とした水質が最も良好な河川を公表しています。
令和3年調査の結果、後志利別川は水質が最も良好な河川に選ばれ、通算では21回にわたり「清流日本一」に輝いています。この回数は、全国で最多回数を誇ります。
この背景には、後志利別川の清流を未来に残そうという地域の方々のたゆまぬ努力があります。その中から、2つの取組を紹介します。
◎河川協力団体が中心になった清流保全活動
河川協力団体である「後志利別川清流保護の会(会員数40名)」は、河川環境保全に寄与することを目的として、清流保護と河川環境保全に関する活動を行っています。
毎年、後志利別川清流保護の会が中心となって、町民のみなさんと一緒に行う河川清掃活動や、水源地となる山林への植樹や下草刈りなどを継続して行っており、後志利別川の清流を保全しています。
また、流域のせたな町と今金町も、清流日本一のニュースを広報誌などで取り上げてくれたり、今金町では垂れ幕を掲げてくれたり、町のホームページのトップページでPRしてくれています。このように町をあげて、清流を守っていく取組を行っています。
河川清掃状況
後志利別川の河口清掃状況
広報いまかね(2022年8月号より抜粋)
今金町では、役場庁舎前にお祝いの垂れ幕を掲げてくれます。(写真は過去のものですが、今年も掲げていただいております)
広報せたな(令和4年8月号より抜粋)
◎地元の子どもたちが水質を調査
川の自然に触れ、川で生きる生物を観察することで、川に親しむ楽しさや水質保全への関心が高まります。
今金河川事務所では、毎年7月の河川愛護月間の時期に、地元の小学生と一緒に水棲昆虫を指標にした水質調査を実施しています。
令和4年の調査には3つの小学校から、75名の児童に、自分たちの街を流れる後志利別川のきれいさを実感してもらい、併せて環境保全の大切さを学んでいただきました。
水質調査の実施状況。水に入るので、とても盛り上がっています。
参加してくれた皆さん、ありがとうございました。