後志利別川が流れる今金町はかつて国内有数のメノウの原石産地でした。
7月23日まで、今金町美利河にあるピリカ旧石器文化館で「メノウ展」が開催されています。入場無料ですので、この機会に是非お越し下さい。
私たちが行った日は、ピリカ旧石器文化館の方にご案内いただきました。お忙しいところありがとうございました。
【NEW】好評につき、開催期間が8月6日(日)まで延長されました!
休館日:毎週月曜日(詳しくはピリカ旧石器文化館HPをご確認下さい。)→こちら
美利河ダムのすぐ近くですので、ダムにも是非お寄りください。
メノウは、玉髄(ぎょくずい)という鉱物の一種で、漢字では「瑪瑙」と書き、この言葉は原石の外観が馬の脳に似ていることに由来しています。
上の写真のスポットライトを浴びている、左側の石器がメノウ製で、メノウは硬度7(鉱物の堅さを表す目盛で、最も堅いダイヤモンドが10で、鉄が4)と非常に堅いのですが、石器の一部がピンク色に変色していることから、ピリカ遺跡の人々は前もって火にかけて加熱し、薄く剥離しやすいよう変質させてから石器を作ったと考えられています。
メノウの採石場は花石地区と美利河地区にあり、最盛期の明治 30 年代には、花石メノウが全国産出額のほとんどを占めたと言われています。
上の写真のように、原石は加熱することで、原石に含まれる鉄分などの酸化反応によって赤く発色します。
熱しすぎると石が割れてしまい、逆に温度が低すぎると透明感が出なくなる難しい作業と言われています。
当初は地元に加工技術がなく、すべて福井県若狭へ移送され加工販売されたことから、産地は花石でも「若狭メノウ」として流通しました。その後、昭和 40 年代に花石で加工・販売を行う職人が増え、「花石メノウ」として知られることとなりました。
ちなみに「花石」の地名は、メノウを「花のような石」とたとえてつけられました。
上の写真は若狭で加工されたメノウ細工です。今金町教育委員会から提供いただきました。
館内の写真撮影と掲載にあたっては、旧石器文化館の了解をいただいております。