令和8年2月2日(月)、今年度で5回目となる、令和7年度「かわたびほっかいどう」活動報告会が開催されました。各団体からは川やダムを舞台に、北海道各地で展開されている11の取り組みが紹介されました。
取り組みの中から特に優れたものが「かわたびほっかいどう大賞・優秀賞」に選出されます。
今回の報告会では、川やダムといった水辺空間が、教育や防災、観光、環境保全など幅広い分野で活用されていることが改めて共有されました。
単発のイベントにとどまらず、法人化や制度化、大学との連携など、継続を見据えた仕組みづくりが進むことで、若者が主体となって関わる動きも広がっており、次世代の担い手育成にもつながっているようです。
高校生からの取り組み発表もあり、かわたびほっかいどうの拡がりを感じられる報告会でした。
◆取組内容の概要◆
当日発表のあった11件について、その活動概要をお知らせします。
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No.1 中央小学校地域連携協議会と
「豊平川の冒険」を行います!
(中央小学校地域連携協議会、株式会社エコテック)
札幌中心部にある中央小学校では、地域学校協働活動として「豊平川の冒険」を展開。3年生の探検・環境学習と連動し、都市と自然が隣接する豊平川の立地を生かした体験学習を実施しています。企業と連携し、冬や悪天候時でも学べる教材や屋内観察環境の整備など、年間を通じて学びを継続できる仕組みづくりを進めています。コミュニティスクール設立を見据え中学校とも連携を深めており、川を舞台に子どもと大人が共に育つ環境づくりを目指しています。

No.2 遊水地のあるまち 砂川
(株式会社櫻井千田、石狩川下覧櫂)
30年以上にわたり、遊水地の清掃活動と利活用を両立。防災インフラである砂川遊水地を交流拠点へと転換し、これまで、除雪や清掃活動に加え、川下りやSUP体験、音楽イベント、冬のアイスカルーセルなど四季を通じた催しを開催してきました。参加者は年々増加し、遠方からの来訪も広がっています。今後も流域治水の視点を踏まえつつ体験型イベントを継続し、川に親しむ機会を創出しながら交流人口の拡大を目指します。
No.3 えべつかわまちフェス2025
(えべつのまちづくり株式会社、札幌開発建設部江別河川事務所)
かつて石狩川の舟運で栄えた江別市。市内に残された歴史的建造物を活用し市民が企画や運営に参加する様々な催しを開催しています。今後の持続可能なイベント運営のため「えべつのまちづくり株式会社」を設立し、江別市内4大学と連携した単位認定制度を構築。学生が継続的に運営に関わる仕組みを整え、イベントを文化として根付かせる挑戦です。来年度からは、年間約300人規模の学生参加を目指し、将来的には、宿泊整備や広域連携も視野に地域経済への波及を目標としています。

No.4 美利河ダムも活用した地域の4イベント同日開催
(今金町教育委員会、ピリカプロジェクト委員会)
美利河ダムを舞台に、マラソン、遺跡祭り、マルシェ、ダム見学会を同日開催。マラソン大会は、複合ダムの中では日本一の堤頂長を誇るダムの特徴を活かした企画です。石器づくりなどの古代体験や特産品販売とあわせ、インフラと歴史文化、観光を融合させ地域の魅力を発信しました。また、ダム見学会では、普段1人では入れないダム内部を公開。来訪者の理解促進と賑わい創出の両立を目指しました。今後も継続開催し、多様な切り口からダムの価値を伝え、地域活性化につなげます。
No.5 子どもの水辺安全講座
(ランコ・ウシ尻別川河川愛護の会、小樽開発建設部倶知安開発事務所河川課)
「地域住民が川に親しみ、川を守る人を育てる」を目的に、尻別川をフィールドに河川清掃活動と子どもたちを対象とした水辺安全講座を実施。陸上に加え、カヌーやラフティングボートでしか回収できない場所にあるごみを集める体験型清掃が人気です。水辺安全講座では、流下体験やライフジャケット着用訓練を通じ、水辺の危険と楽しさを同時に学んでいただきます。河川環境の保全、安全確保、次世代教育を一体として、尻別川と人との良好な関係づくりに取り組んでいきます。

No.6 大雪旭岳 SEA TO SUMMIT(忠別川)
(大雪旭岳SEA TO SUMMIT実行委員会[㈳ ひがしかわ観光協会]、株式会社モンベル 東京広報部 SEA TO SUMMIT連絡協議会 東日本担当、旭川開発建設部旭川河川事務所忠別ダム管理支所)
忠別湖から大雪山旭岳山頂へ、人力のみで進む環境スポーツイベント。カヤック・自転車・登山を通じ水・里・山のつながりが体感できます。環境シンポジウムや前夜祭も同時開催し、参加費の一部は環境保全活動団体へ寄付。東川町の大会では、高山植物の保全活動につなげています。近年では、ペット同伴やパラチャレンジなど参加形態も広がっており、今後は全国の他開催地との連携を強化し、多様な参加スタイルに対応しながら環境意識を共有するネットワークの拡大を目指します。
No.7 ダウン・ザ・テッシ-オ-ペッ2025
(NPO法人ダウン・ザ・テッシ、旭川開発建設部名寄河川事務所)
北海道遺産・天塩川のうち、川を横断する工作物が設置されていない区間約160kmを下る長距離カヌーツーリング大会。30年以上の歴史を持ち、2025年は第32回大会として流域13市町村が連携し開催されました。国内外からカヌー愛好家が集い、完漕証や手形が参加者の誇りとなっています。また、単位認定授業として大学生が運営に参加しています。今後も大学との協働を継続し、管理者・地域・参加者の三方よしを保ちながら世界に誇れる大会として発展を目指します。

No.8 むかわ町で広がる“かわまちづくり”の輪
~鵡川の恵みを未来へつなぐ取り組み
(むかわ町、むかわ町まちづくり委員会、ネイチャー研究会inむかわ、合同会社GCs、全日本サーフキャスティング連盟北海道協会、日高サイクリング協会、むかわししゃもを語る会、室蘭開発建設部鵡川沙流川河川事務所)
震災からの創造的復興の一環としてかわまちづくりを推進してきました。この取り組みには、SUP体験やスポーツキャスティング大会、伝統の「全道人間流送競技大会」など多様な団体が参画しています。また、恐竜博物館のリニューアルなどの拠点整備と連動し、市街地と河川空間の回遊性向上を図っています。今後はかわまちづくり計画に基づき、カヌー・SUPの離発着場や駐車場の整備を進め、町全体へ波及する賑わい創出と交流人口拡大を目指します。

No.9 くしろ川 とっておきプロジェクト
かわまちジャンボリー in 弟子屈 THE 川床
(一般社団法人くしろまちづくり研究所、北海道弟子屈高等学校)
弟子屈町の魅力発信と課題解決を目的に、遊び発想体験や自然との共生をテーマに7日間にわたるイベントを開催。高校生が主体となり、道東初の川床の設置やライトアップ、防災教育を取り入れたイベントを実施し、利用の少なかった広場を活性化しました。高校生が将来の進路を見出すなど人材育成にも波及し、地域への愛着醸成につながっています。次年度は大学や企業との連携を拡大し、関係人口創出と若者の地域定着を図りながら持続的な運営体制を構築します。

No.10 十勝うまかわプロジェクト
(国立大学法人北海道国立大学機構帯広畜産大学、帯広開発建設部治水課)
十勝の馬文化の継承と河川管理を掛け合わせ、帯広畜産大学馬術部と騎馬での河川パトロールを実施。馬上からの高い視点から河川状況やごみを確認する新たな管理手法に挑戦しています。7月7日の水辺で乾杯イベントにも馬が登場するなど、人と馬がふれ合う観光資源としての可能性も発信しました。引き続き河川美化等の啓発活動を続け、将来的には、流木を馬で引いて川から除去したりなど馬との活動を広げ、河川協力団体登録や防災騎馬隊構想の実現を目指しています。

No.11 「ダムを灯す雪灯り」
~留萌ダムを楽しもう~
(るもいエコ村、留萌市、留萌開発建設部)
冬の留萌ダムを舞台に、市民参加で数百個のアイスキャンドルを制作・点灯するイベントを開催。(2025年で15回目)幻想的な景観を創出し、スノーシューやスノーチューブ体験など冬季ダムの活用という新たな可能性を提示しました。ダム管理所内でのペーパークラフト制作体験やダム職員が地元ラジオ局でダム事業やイベントに関する告知を行うなど地域とつながる試みも。今後もイベントの質を高めながら持続可能な活動として定着を図り、継続的な集客とダム理解の促進を目指します。















