インディアン水車は、千歳川の秋の風物詩。サケの増殖事業として親魚を捕獲するために設置されます。川をやなでせき止め、一カ所だけ魚道をあけておいて、そこに入ってくるサケを水車で捕獲する仕組みです。今や千歳市民をはじめ多くの人々がサケ捕獲の様子を見学しに来ています。
この水車の由来は、アメリカ西部の原住民族…ではないのだとか。北海道庁初代水産課長となった伊藤一隆が、明治19年に水産事情調査のためにアメリカに渡った際、西海岸のコロンビア川で見たものを日本に紹介したのが始まり。「インディアン地区があるコロンビア川で使っていた」ことから付けられたネーミングです。
道内の他地域にもインディアン水車はありますが、いずれも電力を活用しています。純粋に水の力だけで回っているのは、千歳川に設置されるものだけ。流量がほぼ一定している川だからこそ、この漁法が使えるのです。
写真提供:公益財団法人 千歳青少年教育財団 サケのふるさと千歳水族館(写真1枚目)